ニキビ
ニキビはごく身近な皮膚疾患ですが、顔にできることが多いため、ひどく気にする人も少なくありません。
ニキビの直接的な原因は、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりです。過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるニキビ菌は増殖していき、症状を悪化させます。
大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくいのが特徴です。
治療にあたっては、ニキビの種類と重症度を判断し、外用薬(抗生物質の外用、イオウ製剤など)、内服薬(抗生物質、ビタミン剤など)、理学療法(赤外線治療など)などのなかから選択します。
ニキビはよく“青春のシンボル”などと、やや肯定的な言い方をされますが、医学的には「尋常性ざ瘡」というれっきとした皮膚疾患です。ニキビができると気分的にもすぐれず、日常生活に影響が及んできます。また、ニキビのケアが不十分だと「ニキビ痕」が残ってしまうこともあります。ニキビの症状が現れたら、放置せずに皮膚科医にご相談なさることをお勧めいたします。